コラム #Ver.2 2022.9.30
Birth Stone
各月の誕生石
前回のブログでは誕生石の成り立ちや歴史についてお伝えしました。
今回は当店で取り扱いのある宝石を中心に、素敵な宝石言葉や言い伝えなどをご紹介いたします!
ご自身の誕生石以外の宝石にも興味を持っていただけたら嬉しいです!
1月 ガーネット garnet
【宝石言葉】・・・真実、友愛、忠実
和名:ざくろ石
瑞々しい柘榴の実のような深くツヤのある色あいが魅力的な宝石です。
代表的なレッドの色合い以外にも、「ヘソナイト(オレンジ~黄色)」「ツァボライト(緑)」「ロードライト(紫~赤)」など様々な色合いがあります。
”変わらない愛”
中世ヨーロッパでは戦いに向かう兵士たちが、「変わらず愛していてほしい」と願いを込めて妻にガーネットを贈りました。
なんともロマンチックな宝石ですね!
2月 アメシスト amethyst
【宝石言葉】・・・誠実、心の平和
和名:紫水晶
ひとくちに紫と言っても、深く濃いもの~ピンクカラーまで濃淡によってガラリと表情を変える宝石の1つです。
産出範囲が広いため、たくさんの伝承が世界中に残っているアメジスト。かつては高貴の象徴として、王家・聖職者・司教など高い立場の人だけが身に着けることを許された宝石です。
皆さん、実は「アメジスト」ではなく「アメシスト」が正式名称だってご存知でしたか?
英語で各とAmethyst。確かにアメ「シ」ストですね!
当店では認知度の高いアメジストと表記しております。
クリソベリル・キャッツアイも2021年より新たに2月の誕生石となりました。
3月 アクアマリン aquamarine
【宝石言葉】・・・沈着、勇敢、聡明
和名:藍玉(らんぎょく)
海底に住む美しい妖精の宝物が浜に打ち上げられて宝石になった…
という神話を持つアクアマリン。
その名の通り「海の水」のような色合いをしている事から命名されました。
アメジストと同じく、こちらも正式名称が少し異なる宝石です。
実は「アクワマリン」が正しい名前です。当ショップでは認知度の高い「アクアマリン」で表記しておりますが、店頭等で見かけた際にはぜひ表記もチェックしてみてくださいね!
日本では珊瑚、アイオライト、ブラッドストーンも3月の誕生石に指定されています。
4月 ダイヤモンド diamond
【宝石言葉】・・・純潔・清浄無垢・純愛・永遠の絆
和名:金剛石
言わずと知れた宝石、ダイヤモンド。宇宙には”質量の1/3以上がダイヤモンドでできている”と言われている惑星が存在します。
名前は「Lucy」。ビートルズの曲名から命名されたこの惑星は、地球の約3つ分ほどの質量のダイヤモンドが眠っているそうです!
代表的なクリアの他、ブラウンやピンク、ブルーやイエローなどのアkラーバリエーションがあり、珍しいカラーは1ctあたり数十億円(!)単位で取引されることもある、まさに宝石の王様です。
2021年に改訂された誕生石、モルガナイトも4月の誕生石です。
5月 エメラルド emerald
【宝石言葉】・・・幸福、誠実
和名:翠玉(すいぎょく)、緑玉
色の名称「エメラルドグリーン」としても認知されるほど有名な宝石。歴史も非常に古く、現在わかっている最古のエメラルドは29.7億年前のものだとか。深く鮮やかなグリーンの色合いは多くの偉人を惹きつけ、歴史の様々な場面に登場する三大宝石の1つです。
エメラルドを愛した偉人の中で最も有名なのはクレオパトラでしょう。
彼女はこの宝石を粉末にし、アイシャドーとして使用したとか。
「未来を見通す理知の目」とされ、目に関する伝承が他にもたくさん残されています。
新緑の5月、この季節にこれ以上ふさわしい宝石はないかもしれません。
6月 ムーンストーン moonstone / 真珠 pearl
【宝石言葉】・・・愛の予感、純粋な愛
和名:月長石
”月の石””聖なる石”
「ムーンストーンの中に月の輝きがあるのではなく、ムーンストーンそのものが月光が凝縮してできたものだ。」
とてもロマンチックな言い伝えがある宝石です。
透明感のあるベースの色合いに青い輝き(シラー)が浮かぶ、神秘的な雰囲気をまとった宝石。月のように青白い光はこの宝石の構造によるもので、光が宝石の層の中で干渉しあい、反射と錯乱によりシラーという現象が発生します。カット効果によるキラっとした輝きとは別に、なめらかでシルキーな輝きも併せてお楽しみください!
もう一つの誕生石、パール。
こちらの方がメジャーかもしれません。
真珠の歴史は非常に古く、古くから人々に愛されてきた宝石です。
日本においては「日本書紀」や「古事記」、「万葉集」にも記述がみられます。
母貝の中に入り込んでしまった【異物(格)】から貝が身を守ろうと、
【真珠層】と呼ばれる膜で何層にも何層にも包み込み出来上がったものが真珠です。
生物由来の宝石である事から愛情の象徴と呼ばれ、
厄(異物)から身を守る様子から厄除けのお守りとして現在も重宝されています。
6月は盛りだくさん、アレキサンドライトも新たに加わりました!
7月 ルビー ruby
【宝石言葉】・・・情熱、仁愛、威厳
和名:紅玉
サファイアと同じコランダムという鉱物になりますが、赤色のものだけがルビーと呼ばれます。その美しさと希少性から「宝石の女王」とも呼ばれ、三大宝石の1つに名を連ねる宝石です。
ダイヤモンドよりも希少?
ルビーの年間産出量は約50万カラット程度。四大宝石(ダイヤモンド:約1500万カラット、エメラルド:約300万カラット、サファイア:約2000万カラット)の中で最も少ない産出量です。また高品質なルビーは価格高騰が続いている宝石の1つです。
7月はスフェーン、スピネルも誕生石として加わっています。
8月 ペリドット peridot
【宝石言葉】・・・夫婦の幸福、和合
和名:橄欖石(かんらんせき)
「夜会のエメラルド」おというなんともおしゃれな別名を持つ宝石です。由来は夜間照明の下でも美しく輝いて見えるから。複屈折という特性をもつペリドットは、同じ性質を持つ他の宝石と比較しても圧倒的な輝きを見せます。
隕石の中から発見される事もあるペリドット。
宇宙からやってきたものは「パラサイトペリドット」等と呼ばれます。残念な事に良質なものはとても少なく、宝石として流通するものはごくわずかです。もし見かける事があればじっくり観察なさってください!
そのほかクンツァイトも8月の誕生石です。
9月 サファイア sapphire
【宝石言葉】・・・慈愛、誠実、徳望
和名:蒼玉(青玉)せいぎょく
コランダムという鉱物の赤(ルビー)以外の色合いがサファイアと呼ばれます。様々な色合いがある中でも思い浮かべるのは深く落ち着いたブルーではないでしょうか。サファイアはサムシングフォーの一つ、「サムシングブルー」の代表格です。イギリス王室においてもチャールズ皇太子から故ダイアナ妃(敬称は当時のものを使用)に送られた婚約指輪はサファイアでした。
神話にも登場するサファイア
この宝石を最初に身に着けたのは、ギリシャ神話に登場するプロメテウスだとか。人間に火を与えるため、火山から火を盗んだプロメテウス。その際に火山から取ってきた宝石がサファイアだったとされています。
10月 トルマリン tourmaline / オパール opal
【宝石言葉】・・・心中の喚起、安楽、忍耐
和名:電気石
実はトルマリン、石名ではなく「鉱物名」になります。
温度変化によって電気を帯びる焦電効果(ほうでんこうか9を持つため、和名では”電気石”と名付けられました。
カラーバリエーションが非常に豊富で、”トルマリンにはすべての色がある”と言われています。色によって名称が異なり、有名なものだと 非常に高い彩度のブルー~グリーンものもは「パライバ」(ものすっごく高価です!驚くほど高価です!)、また濃く深いピンク~レッドのものは「ルベライト」など。また中央がピンク、外側がグリーンになっている「ウォーターメロントルマリン」も非常に人気があります。
もう一つの誕生石、オパール。
和名:蛋白石
独特の色の揺らめきで人々を魅了してやまない宝石。
見る角度によって変わるその色合いは「プレイ・オブ・カラー(遊色効果)と呼ばれ、とても幻想的です。
身に着ける人に美しさと成功、幸せを運ぶとされ、幸運のお守りとして愛されてきました。
11月 トパーズ topaz
【宝石言葉】・・・友情、友愛、希望、潔白
和名:黄玉(おうぎょく)
非常に歴史が古く、古代エジプト・ギリシャなどでも神の化身やお守りとして重宝されてきました。
皆様はトパーズというと何色を思い浮かべますか?「青」という声がたくさん聞こえそうですね!和名にもある通り、昔は黄色い石の名称とされていました。イエロー~オレンジ~ピンク~ブルー、また特殊な蒸着方法を用いた「ミスティックカラー」など、多様な色合いを見せてくれる宝石です。
実は日本でも産出されていた
1800年代の滋賀県では大き目のトパーズ結晶が多く採掘され、日本産のトパーズは広く世界に知られていました。すでに採掘は終了していますが、晶洞は残っておりますので、ご興味があればぜひ足を運んでみてくださいね!
11月の誕生石はもう1つ。シトリンです。
シトリンと言えば鮮やかなオレンジ~イエローの宝石。
トパーズは黄玉・・・偶然でしょうか。
12月 タンザナイト tanzanite
【宝石言葉】・・・高貴、冷静
和名:灰簾石(かいれんせき)/黝簾石(ゆうれんせき)
発見から50年ほどしか経っていない、比較的新しい宝石です。
ジュエリー好きの方ならご存知かもしれませんが、タンザナイトおいう名前は最高峰のジュエリーブランド、ティファニー社が命名したものです。成否来な鉱物名は「ブルーゾイサイト」。地球上で採掘できるのは一か所のみ、非常に希少価値の高い宝石です。
見る角度によって紫~グレーと色合いが変わる「多色性」、また白熱灯と自然光とでは色合いを変える「二色性」の両方を持ち合わせます。
それぞれ色の変化が濃くはっきりとしているほど高値が付けられる宝石です。
そのほか12月の誕生石はターコイズ、ラピスラズリがあります。
どれもブルーが印象的な宝石です。
いかがでしたか?
誕生石コラムは今回で完了となります。
今後も豆知識情報をブログにてお知らせしてまいります!
どうぞおたのしみに!