金・銀・プラチナの世界

知ってそうで知らない貴金属~Ver.1~

資産としても価値を持つ貴金属ジュエリー。
ジュエリーの主役と言えば宝石?いいえ、マテリアルだって主役です。
美しいだけじゃない、将来への投資として、資産として、様々な顔を持つのが貴金属です。

「金・プラチナ・銀」を中心に、
なぜ希少なのか、なぜ人々に好まれるのか、歴史や背景を踏まえながら掘り下げていきたいと思います。

貴金属って?

貴金属と呼ばれる元素は以下の8種類です。
金(Au)、銀(Ag)、白金(プラチナ、Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)

「さびや変質がおこりにくく、産出量が少なく希少な金属」が貴金属の条件です。
美しさや輝きが損なわれにくいため、ジュエリー素材としても重宝されますし、
スマートフォンやパソコンなどに内蔵される電子部品や工業用マテリアルとしても、なくてはならない存在です。

 用途の幅広さにおける需要と、産出量が少なく希少である供給のバラナンスから年々値上がりを続けています。

GOLD

金が歴史に登場したのは紀元前6000年ころに栄えたメソポタミア文明だそうです。
単元素で自然界に存在するため、精錬(複数の元素の結合体から単元素を取り出す作業)が必要な他金属に比べ、早い段階から使用されてきました。
このころからすでに「価値のあるもの」として存在してきた金。
希少性とその輝きの美しさはいつの時代も人々を惹きつけていたようです。

金は人類生活圏の岩盤に、平均1トンあたり0.001g程度含まれているとされています。
細かく肉眼では見えない小ささで含有されることがほとんどで、
この微細な金から不純物を取り除き、99.99%以上の純度精錬、再溶解に適した加工を施したものがインゴットとなります。
純金は金属の中でも比重*が大きいという特徴があります。
当店はジュエリーメーカー直営ですのでインゴットに触れる機会もあるのですが、これが非常に重たいんです…
(*同じ体積の水と比べてどのくらいの質量があるかを示す数値)。

K〇〇って?

よく見かけるK〇〇の表記、そもそもKって何?と思ったことはありませんか?
 これは金の品位を表す「Karat(カラット)」の略になります。
ダイヤなどの宝石は「Carat(キャラット)」、似ているけど別単位です。
 金はK24が最高値になりますので、純度が下がるとK18、K14、K10というように数字が小さくなっていきます。
 なんで24が最高なの?と思った皆様。さすがです。
 SV925・Pt900など、他の地金は1000分率で表記されています。
金に限っては24分率。その答えはズバリ”貴金属の歴史の違い”です。
金は太古より希少とされていたため、パーセントの概念ができる前からその純度が重要視されていたのです。
その時代、100という数字がMAXではなく24時間の24が最大値として考えられていました。
そのため金に限っては「24」が最大値となっているのです。
1000分率で金を表現する場合もございますが、一般的なのはK〇〇表記です。

では一般的なジュエリーでよく目にするK18,K14,K10はどうでしょうか。
K18は18/24が金となります。 パーセンテージで表すと75%が金、残りの25%が他物質です。
同じように K14=58.5%が金 K10=41.7%が金、となります。
 金の含有率は純度や品位などと呼ばれ、金の含有率が高ければ高いほど高額となります。
 ホワイトゴールドを除き、その見た目にも若干の違いが出てきます。金の含有量が多いほど金色が強く、低くなるほどソフトな色合いになります。

そもそもなぜ品位を変える必要があるのか?
純金は非常に柔らかく、加工はしやすいが変形や傷がつきやすいという難点があります。 このため他の金属を混ぜて金合金にする事により扱いやすくしています。 このときに混ぜられる金属を「割金(わりがね)」とよびます。 この割金を調整することにより色合いや品位を変更する事ができるのです。

カラーゴールド

金製ジュエリーはイエロー、ピンク、ホワイトゴールドの3色展開が多く見られます。 メーカー、ブランドによってはオリジナルの配合で作っている場合もありますので一概には言えませんが、今回は代表的な割金をもとに色分けされているか、18金を例にとって解説いたします。

・Yellow Gold

一般的な金色はイエローゴールドと呼ばれ、主な成分は金(75%)・銀・銅となります。銀:銅の割合は4:6~6:4,含まれる比率によりやや黄緑~オレンジの微細な差が見られます。店頭でK18YGと書かれていても、ブランドによって少し色味が異なるのはこのためです。

・Pink Gold

こちらも金の含有率は75%、割金が銀・銅・パラジウムなどが含まれます。
海外ではローズゴールドとも呼ばれ、銅の割金が多く含まれるとピンク色が強くなります。 女性らしく肌なじみが良いため日本においても高い人気を誇ります。銅の割合が多いため、変色が起こりやすいことを考慮してお買い求めいただくと良いと思います。

・White Gold

一番不思議な色合いのホワイト、金はもちろん75%含有されています。
なのになぜ白いのか、疑問に思ったことはありませんか? 割金は銀・パラジウム等。
この2つは両方とも銀色の元素ですので、ここでぐっと金色が抑えられます。しかしこれだけではきれいなホワイトにはなりません。さらに同じく貴金属である「ロジウム」をコーティングする事によってプラチナのような輝きのホワイトゴールドが誕生します。

・Other color

ここでは代表的な3色をご紹介しましたが、割金によってさまざまな色合いが存在します。 シャンパンゴールドやブラウンゴールドなど、じわじわと人気が高まっているカラーもございますので、もしご興味があれば店頭を覗いてみても面白いと思います!

小話をいくつか

・世界最大の金塊はLASに有り!

小さなサイズ採れることがほとんどの金ですが、中には大きな塊として採掘されるものもあるんです。アメリカ、ラスベガスにあるホテル「ゴールデン・ナゲット」。ここには現存する世界最大の金塊(27.6Kg)が展示されています。ナゲットとは、塊でとれる金のことを指します。そう、ホテル名はそのままなんです。(笑)宿泊客でなくても無料で見学が可能ですので、訪れる機会があればぜひ立ち寄ってみてください!

・後K前K

金の品位表示は様々で、K18、18K、750などと表記されます。
「K18」・・・日本製は造幣局の規定でK18(または18金)を書かれる場合がほとんどです。
「18K」・・・海外製造のものにつく場合が多く、業界内では”あとK”と呼ばれます。 残念な事に”あとK”の場合は実際の純度が偽られている場合もございます。
「750」・・・ 18金は75%の純金を含有するため、1000分率表記になると750となります。 つまり750=K18という事になりますね!

・業界用語「ヤキ」

みなさんは「ヤキ」という言葉を聞いたことがありますか?「ヤキ」とは業界用語で、「24金」のことを指します。由来は精錬(不純物を取り除く作業)の際に塩を付けて焼いたことから。現在でも「ヤキ」と言えば24金と業界内では認知され、日常的に使われています。

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Yellow Gold

Pink Gold

White Gold